アメリカシロヒトリ(毛虫)は、年2回(6月上旬から7月中旬、8月上旬から9月中旬)発生し、樹木の葉を食い荒らす害虫です。
個人所有の樹木の防除は所有者の責任において対応をお願いしておりますが、被害が周辺の樹木に移動し拡大する恐れがあるため、近所で声を掛け合い、みんなで防除するようにしましょう。
アメリカシロヒトリの生態
さなぎで冬を越し、5月ころ羽化した成虫(雌)は300個から800個の卵を桜、くるみなどの樹木の葉裏に産み付けます。卵は10日ほどして幼虫となり、その幼虫は、集団で生息し薄い糸を張った「白い網状の巣網」を作ります。それから1から2週間後、分散して葉を食べあさり始めます。そして体長約3センチ位になると繭(まゆ)を作り、その中でさなぎとなり、2から3週間ほどで羽化して成虫になります。そして、5から10日間の短い寿命の間に卵を産み、幼虫になると再び樹木の葉を食べあさります。そして初秋に繭(まゆ)を作りさなぎで冬を越します。したがって、幼虫(毛虫)の発生時期は6月上旬から7月中旬と8月上旬から9月中旬の年2回となります。
効果的な防除方法
白い網状の巣網の場合
枝葉ごと取り除き、幼虫を踏み潰した後、ごみ袋に入れて燃えるごみとして出してください。
巣網から分散している幼虫(毛虫)場合
すべて踏み潰してください。
1匹1匹駆除するのがたいへんな場合は、薬剤散布で駆除するしかありません。
(注)薬剤散布による駆除の場合、スミチオン乳剤やトレボン乳剤などの薬剤が効果的です。最寄の販売店にご相談ください。
散布に当たっては、使用説明書等をよく読んで、取扱いに十分注意しましょう。
また、必ず帽子、防護メガネ、防護マスク、ゴム手袋などを使用し、肌が露出しないようにしましょう。
風向きにも十分注意し、付近に人がいないか、洗濯物が干していないかなどを確認し、散布前には近所に声を掛け合ってトラブルのないようにしてください。
自分で駆除できない場合は、造園・害虫処理・シルバー人材センターなどの業者に直接ご相談ください。
《住みよい環境づくりのため、早期防除を心がけましょう。》