日時 令和8年4月1日(水曜日)午前9時30分
場所 平川市本庁舎4階 大会議室1
新規採用職員の皆さん、本日の入庁、誠におめでとうございます。
ただ今、皆さんお一人お一人に辞令を交付いたしました。今日という日は、皆さんにとって社会人としての大きな第一歩を踏み出す、あるいは新たな使命感を胸に次なるステージへと進む、記念すべき日です。大いなる希望と意欲に満ちあふれた皆さんを平川市職員として迎えられたことを、職員一同、大変嬉しく思うとともに、心から歓迎いたします。
まずは、肩の力を抜いて、職場の雰囲気に慣れ、先輩たちから直接指導を受けながら、あるいはその様子をじっくり観察しながら業務に必要な知識をしっかりと習得することを第一に考えて行動してみてください。
また、一緒に入庁した同期の皆さんは、今後長きにわたって喜びも苦労も分かち合い、お互いに助け合いながら成長を共にしていく、かけがえのない仲間です。ぜひ、この横のつながりを大切にしてください。
さて、地方自治の現場は、いま正に「歴史的な転換期」を迎えようとしています。我が国全体を覆う人口減少や少子高齢化の急速な進行、インフラの老朽化、そして、毎年のように発生し激甚化する自然災害など、私たちを取り巻く環境は、かつてなくその厳しさを増しています。
これからは地域コミュニティや地域経済そのものが縮小しかねないという現実を直視していかなければなりません。そうした中で行政に求められているのは、この「縮小していくことに対してのマネジメント」を的確に行うことであると考えています。
これまでのやり方を闇雲に踏襲し、問題が起きてから後手後手に対応するような受け身の姿勢ではなく、10年先、20年先を見据え、自ら考えて行動する力が必要となります。
そのような時代にあって、平川市発展の推進力となる皆さんに、私から是非とも心がけていただきたいことが三つあります。
第一に「市民本位」を徹底し、市民に寄り添う姿勢を忘れないことです。
先ほど宣誓にもあったように、公務員は「全体の奉仕者」としての責務を負います。市民の皆さんは、日々の営みの中で何かしらの不安や悩みを抱えているからこそ市役所を訪れます。もちろん業務の中では、どうしてもご希望通りにお応えすることが難しい場面や、すぐには解決の糸口を見出せないご相談に直面することがあります。そのような時にも、ただ形式的にお答えするのではなく、先ずは相手の言葉に真摯に耳を傾け、背景にある事情やお気持ちをしっかりと受け止め、たとえ解決が困難であろうとも、相手の立場になって共に知恵を絞り、納得のいく対応を尽くす。その誠実な姿勢こそが市民との信頼関係を築く第一歩となります。
第二に、コミュニケーションの基本である「挨拶」を大切にすることです。高度な知識や技術も重要でありますが、行政の複雑な課題を解決するにはチームプレーが欠かせません。円滑な業務の出発点として、日々の元気な挨拶がお互いの心を結び付け、自然と協力し合える風通しの良い関係が築かれていきます。これがひいては組織全体として、前向きな仕事を生み出す原動力になると考えます。そして市民に対しても同様に、自ら挨拶することを心掛けください。皆さんの積極的な挨拶が、来庁された方の緊張や不安を和らげ、市役所全体への信頼へと繋がっていきます。
第三に、「前例踏襲」を打破し、果敢に挑戦する心を持つことです。
言うまでもありませんが、公務員として市民の信頼を損なう、致命的な法令違反や不祥事などは、厳格に防がなければなりません。しかし、社会が劇的に変化する現代において、当初から完璧な計画を練り上げることは困難であるとも捉えています。むしろ、失敗を恐れて立ち止まってしまっては、平川市のミライを切り拓くことはできません。新たな施策の立案や業務改善に伴い、試行錯誤と果敢な挑戦のプロセスで生じる小さな失敗は、決して個人の失敗として矮小化されるのではなく、市役所全体をアップデートするための共有財産です。適正なリスクコントロールのもと、大いに挑み、大いに学び、市の発展を牽引する原動力として皆さんの働きを期待します。
以上の三つの心がけのほかに、私から皆さんへお伝えしたいことがあります。それは「決して一人で悩みを抱え込まない」ということです。
若い方だけでなく、公務員経験の長い方も、ちょっとした変化が壁となったり、スランプに陥ったり、あるいは人間関係に悩む時があるかもしれません。一人で悩むことなく、同期の仲間や先輩、あるいは後輩たちにためらわずに相談してください。勇気を出して打ち明ければ、仲間たちはきっと皆さんと一緒に考えて解決に向けて手を差し伸べてくれます。
行政の仕事は決して一人で完結するものではありません。複雑・多様化する市民ニーズに応えるためには、時には部局の垣根を超えた組織横断的な対応と、普段からのチームワークが不可欠です。どうか、自分が平川市の発展のために選ばれた人材であるという自覚を新たに、常に謙虚さを失わず、周囲の人達から大いに学び、その学びを業務に活かしてください。
これからの平川市の未来、そして市民の明るい暮らしをつくっていくのは、他でもない皆さんの力です。
心身の健康にはくれぐれも留意しながら、より一層の自覚と責任をもって職務に精励していただくようお願い申し上げまして、訓示といたします。今日からの令和8年度も一緒に頑張ってまいりましょう。



