平川市郷土資料館では、郷土の歴史や文化・芸術に触れ、ふるさとへの愛着や関心をより一層深めてもらうため、企画展を実施しています。
今回は、津軽の郷土玩具として親しまれる「下川原焼(したかわらやき)」を題材として、
青森県伝統工芸士にも指定され、現在も鳩笛や雛人形など一つ一つを手作りで制作している阿部正志さんの作品を展示いたします。
また、作品のほかにも土人形を制作する際に使用している型や絵付けの道具なども展示いたします。
ぜひ足をお運びください。
「下川原焼(したかわらやき)」とは?
文化年間(1804~1814年)に当時の藩主が津軽の地に玩具が少ないことを憂いて、下川原にあった藩窯の陶師、高谷金蔵、太田粂次郎らに作らせたのが始まりとされています。
主に、焼物を焼けない冬の期間を利用して作られていたものが、廃藩後に禄(給与のこと)を失った武士たちが、本業として種々の人形を作り、隆盛を極めました。
現在では約200種の型があり、特に「鳩笛」「雛人形」などが親しまれており、すべて手作りで制作されています。
開催日時
令和元年11月2日(土曜日)から24日(日曜日)
9時から17時まで
ただし、5日、11日、18日は休館日となります。
開催場所
平川市文化センター1階「エントランスホール」
阿保正志氏について
昭和42年生まれ。
銀行員や競走馬の調教師など異色の経歴を持つ。
2001年から故・高谷清治に師事し、およそ200年の歴史をもつ下川原焼土人形の制作を始める。
工房での絵付け体験の実施や企業とのコラボ作品を手掛けるなど、伝統を守りながらも時代に即したモノづくりを展開している。
2017年、青森県伝統工芸士に指定。
現在も弘前市新里の工房にて一つ一つ手作りで制作し続けている。